プロジェクトの背景
山形県中山町は一級河川最上川の舟運で文化を育んだ町。反面一級河川が交わる場所でもあり、町のほとんどを洪水ハザードが占める地域です。中山町では第6次総合計画でまちづくり・ひとづくりとして防災教育に取り組んでいます。
プロジェクトの特徴
(1)アクティブラーニングの実践
町内の小学校2校をフィールドに、防災教育チャレンジプラン(採択事業者:減災Days(山形市))とタッグを組み「アクティブラーニング型防災教育プログラム」※1のプロセスに沿って、手書きやデジタルによるmy減災マップづくりや水理模型やジオラマづくりによるハザード理解への相乗効果を検証し、仲間や地域のサポーターとの対話を通じ、こどもたちの地域の災害の理解や備え、愛着を育む一連の試みです。
(2)多様なステークホルダーとの連携
感染症の拡大に伴い、様々な人材が地域に入ることが難しくなっている中、共同実施者の減災Days※2が現地ファシリテーターとして、減災ラボのプログラムをサポートし、ICT(オンライン授業)も活用しながら、学んだ災害やいのちを守る知識を基に、いのちの先にある暮らしや社会を守る為「対話によるこころの防災・減災プログラム」※3と連動し、未来へ繋ぐ防災力・想像力を共に育みます。
※1 アクティブラーニング型防災教育プログラム
防災教育と教育学の視点を融合し、主体的な学びや学びのプロセスを意図してアクティブラーニングを取り入れた防災教育です。アクティブラーニングとは、「学ぶ人が、主体的に学習に参加することよって得られた知識、教養、経験などを見える化していくこと」という考え方です。my減災マップの開発者、鈴木により研究・検証を進めています。
※2 減災Days 細谷 真紀子
山形県山形市を拠点に「防災・減災」を手段にヒト・モノ・コトが繋がり続ける「持続可能な地域づくり」を目指して活動している社会起業家です。防災・減災は、いのちを守った先、未来の笑顔のためにある。子どもたちにツケを残さず、誰もが自分たちで描く未来を生きる為にできる防災・減災を日々の暮らしの中に見つけ、育む“おうち防災“から、それを地域や行政と繋ぎ、多様な視点で防災活動を連携する誰も取り残さない『こころの減災教育』に取りくんでいる。防災士・山形県自主防災アドバイザー・市民団体など様々な形で防災教育活動を行っている。
※3 対話によるこころの防災・減災プログラム
p4c(philosophy for children)子どもの哲学の手法を活かし、いのちや暮らしにフォーカスした防災・減災の探求のコミュニティづくりの中で、自分たちの未来への答えを探っていくプログラムです。子どもたちの「なぜ」を無かったものにせず、子どもたち自身が自分たちの声を今の社会・未来のまちづくりに活かす為の防災・減災を手段とした対話を通じ、自分たちが望む未来を生きていく子どもたちを育み支援する防災・減災教育プログラムです。減災Daysの細谷により、開発・検証を進めています。
(参考)小中学校でのプログラミング授業とのコラボ
協力:株式会社ゼンリン
今回のプロジェクトは、減災ラボが日本財団の「2020年度 新型コロナウイルス感染症に伴う社会活動支援(1)「社会を変える活動支援」」の助成を得て活動するものです。